英語
出題傾向
出題形式は大問が5~7題で、うち読解問題は1題ないし2題、残りは文法・語法に関する適語選択、整序英作文、正誤、同意表現、共通語選択問題と会話問題、音声問題(発音・アクセント)など多彩である。特徴的な問題としては、「単語定義(英文が定義している単語はどれかを問う)」や、和製英語の実際の正しい英語表現を問う問題などもある。
長文読解問題は、200字前後の短いものから700字近くの長いものまである。設問形式は、空所補充、同意表現、語句説明、同じ語法用法、内容真偽、主題選びなどさまざまである。
空所補充は接続詞や前置詞、動詞、文接続の副詞(接続副詞)を問うものが多い。
内容真偽は、英文が難しくはないのでやり易いように見えるが、英文が長い場合には見返しながら解くのを厄介に感じる人もいるので、パラグラフごとにトピックをメモしておくのが良いだろう。
その他は、文法系は、熟語や重要構文、語句知識を問うオーソドックスな問題がほとんどであり、手堅く得点したい。
会話問題は日常会話の定型表現を問うものが多い。発音やアクセントは基礎~標準レベルである。
受験対策
国士舘の入試問題は、日体大、東海大、順天堂大と違って、主題形式が年度や入試日程によって異なる。過去問に目を通し、様々な出題パターンに慣れておく必要がある。
長文読解問題の英文の難易度は、高校の教科書のレベルなので高校のリーダーの授業を十分に活用し、読解と語彙力を身につけておきたい。
その際気をつけたいのは、文法や語法、構文等を確認しながら、英文を読むように心がけることだ。
文章の内容に関する問題は、必ずその根拠を探るように心がけることである。
本文中の対応箇所をすばやく見つけ、否定語(句)や程度の差を表す形容詞・副詞、順番を表す接続詞や時制などをチェックすることが重要である。
英文を読むことに慣れてきたら、英文を音読するようにすれば速読効果も期待できる。
長文読解問題の対策としては、過去問を解くのは当然だが、練習として空所補充や内容真偽を中心に中堅大学の問題にあたってみるのがいいだろう。
文法・語法は、英文法の基礎を固めた上で、Next Stageなど市販の文法・語法系問題集をこなして実践慣れしていくと良い。
熟語や構文の暗記は早い時期から始めておこう。
発音やアクセントは何と言ってもCDや補助教材を活用して耳で覚え、実際に自分で発音していくことを勧める。
会話問題は、基本表現を覚え、それから問題演習に取り組めば良いだろう。
国語
出題傾向
最大で6度の受験機会があるが、日程によって形式、難易度に大きな違いがあるわけではない。(後期になると知識問題が増える傾向にある。)どの日程でも試験時間は60分で、配点は100点満点。
大問は3題で、評論文が出題されることが多い。
解答形式は、2019年度の入試以降は完全マークシート方式になった。それ以前はマークシートと記述の併用の場合があり、漢字の書きとりや抜き出し問題などで記述の解答が求められることもあった。
設問は、読解力を問うものとしては、傍線解釈、空所補充、内容一致、指示語の指示内容、脱落文挿入、などが出される。
また、知識問題では、文学史(古典・近現代どちらも)、語句の意味、漢字の書き取り、漢字の部首、口語文法などについて問われる。
例年、文学史や口語文法に関する問題がよく出されている。
受験対策
上記のように、国士舘大学の国語の出題内容は多彩である。そのため、どういった問題を出されても対応できるような対策をしておく必要がある。
まず、読解問題に関しては、しっかりと本文を読み、明確な根拠をもとに答えを出す練習をしてほしい。
すなわち、指示語の指示内容や接続語のはたらきを確認しながら、問題文の構造や内容を理解し、それに基づいて答えを出す、という学習に取り組むことが、読解問題で安定して高得点を取ることにつながる。
次に知識面だが、漢字や語句については、漢字や語句のみの問題に取り組むだけではなく、授業などで読んだ文章の中に知らない言葉があれば、必ず辞書で意味を調べてもらいたい。
それは漢字や語句に関する問題の対策になるだけでなく、語彙力がつくことで、読解力も向上するからである。
また、文学史の学習は、近代文学史の場合であれば、作家の名前、その代表作、その作家が所属したグループ名を、古典文学史であれば、作品名、ジャンル、成立時代をセットで覚える。
上記のポイントを自分でノートなどにまとめると、頭に入りやすい。
数学
出題傾向
国士舘大学の数学は、出題範囲は数学Ⅰ・Aで、例年大問数は5題である。内容としては、大まかなイメージでは数学Ⅰから3題、数学Aから2題という配分となっているが、図形の問題など数学Ⅰと数学Aの両方の知識を同時に問う問題もある。
また、解答の形式は全問マークシート方式である。
数学Ⅰ・Aからの出題は全分野からおおよそ均等に出題されることが多く、データの分析や整数の性質からも出題された。
ここ数年の傾向からすると、データの分析が出題されることが多い。
数学Ⅰの範囲での出題で集合と論証(必要十分条件など)が出題されることは多くない。
問題の難易度は全体的に易しいが、年によって教科書の章末問題レベルの出題が多い年や計算が煩雑なものだったり処理の面倒な問題が含まれることもある。
まずは基本問題を早く正確に解く練習をしておきたい。
受験対策
出題傾向のところでも書いたように、出題範囲は数学Ⅰ・Aと狭く、また問題の難易度も高くないことから、非常に高得点が求められると推測できる。出題分野もほぼまんべんなく出題されており、苦手な分野や全く手を付けられない問題が出てしまうとかなり厳しい戦いになってしまう。
まずはどの分野も基本的な項目は全てできるようにしておこう。
受験対策には、妙に難しい問題集をやるよりは、学校で使っている教科書や教科書傍用の問題集をしっかりやりこなしておくことがいいだろう。
その際も、じっくり考えれば解けるということではなく、いかに早く正確に問題を解けるかということを意識しながら演習しよう。
希望としては、それぞれの問題を見た瞬間に、「こういうきき方の問題は、まずこういう手順で始めるんだった」とか、「まずはグラフや図を描かなければ」などといったことがすぐに浮かんでくるようになっていることが望ましい。
そのためにも、色々な問題集に手を出すよりは少ない問題集を繰り返し解き、体に染み込ませておくとよい。
ところで、問題が易しいと聞くと演習をおろそかにしがちな人もいると思うが、年によって、計算や処理が面倒な問題も出題されるので、普段の演習のときから「たかが計算ミス」とあなどらず、計算ミスをしにくい計算方法や考え方を見つけるようにしておきたい。
取れる問題で確実に得点を取ることが重要である。
ちょっとしたミスが合否の分かれ目になるような大きな違いを生むことになってしまうので、日頃からそれを意識しておくようにしよう。